論理的な文章執筆を学ぶ~【シカゴ・スタイルに学ぶ論理的に考え、書く技術】書評

こんにちは、哲也です。

 

自分が考えていることを人に伝えるとき、

相手に正しく伝えることは難しいです。

 

自分が意図しない方向に解釈されるときもあるし、

時には勘違いされ怒りを買うときもあります。

 

対面で直接話している時でさえコミュニケーションに齟齬が発生するのに、

文章のみだとなおさら、

書き手と読者の食い違いが起きてしまいます。

 

今回読んだ『シカゴ・スタイルに学ぶ論理的に考え、書く技術』では、

論理的な文章を書くための方法を学ぶことができました。

 

論理的に、正しく読み手に意図が伝わるように

文章を書くためには何が必要なのか分かります。

 

また、論理的な文章を書けるということは、

論理的に考えられるということでもあり、

読解力の向上にも役立ちます。

 

それでは本書から学んだことについて書いていきます。

論理的文章は問題+解決+根拠が基本

誰かに自分の意見を伝えたい場合は、

問題+解決+根拠

という構成が基本になります。

 

自分が文章を書くテーマで、どんな主張(問題)を取り上げるのか。

主張を解決するためには、どうすべきか。

解決策が本当に正しいと、なぜ言えるのか。

 

基本的に文章の構造はこのようになっています。

つまり、答えなければいけない質問にどのように答えているか、ということです。

 

論理的でない文章は、自分が伝えたいことが整理されていません。

長々と書かれているが、結局何が言いたいのか分からない。

このような文章を見ると、読者はイライラを感じます。

 

だからこそ、文章を書くときは問題+解決+根拠を意識しなければいけなく、

この3つを意識することで、伝わりやすい文章を書くことができます。

読者の疑問に応える構造を意識する

読者を納得させられる文章の構造とは、どんな文章だと思いますか?

それは、読者の心の動きに沿った形で書かれているものです。

 

読者が文章を読んでいる時、

『え?なんでそうなるの?』

と、いちいち疑問を覚えてしまうと、

書き手の主張を受け入れがたくなります。

 

読者に対して書き手の主張が自然と受け入れられるのは、

常に読者の疑問を解消している文章です。

 

例えば、次のような形になるでしょう。

 

書き手の主張に対して、なぜそうなるのか疑問に思う。(疑問)

その主張に至った理由を説明する。(解消)

理由をもっと詳しく聞きたいと思う。(疑問)

理由を詳しく説明する。(解消)

根拠があるのか?(疑問)

データなどの根拠を示す。(解消)

疑問が解消され納得する。

 

このように、常に読者の疑問に答えていくことで、

読者は書き手の主張がただの個人的な主張ではなく、

客観的に判断されたものであると納得することができます。

ピーコック型とスネーク型

論文などで根拠を示す方法には、

ピーコック型とスネーク型が存在します。

 

ピーコック型は、根拠を列挙する方法です。

言いたいことに対して、『第一に』『第二に』と根拠を列挙していきます。

一見整理されているように見えますが、そうでない場合が多いです。

特に初心者が陥りやすく、思いついたことをとりあえず列挙し、それに短い感想を付け加える。

そうすることで、考えが浅はかになってしまいます。

 

一方、スネーク型とは、芋づる式に自分の主張を次々に展開していきます。

スネーク型では、着地点までが長ければ長いほど、よく考えた証明になります。

最初の前提から、いかに遠いところまで推論していき、どう結論を出すのか。

読み手は、『いったいどんな結論に至るのだろうか』とワクワクを感じます。

なるべくスネーク型で展開すべし

日本人の書き手は、アンパッキングが足りていないことが多いです。

アンパッキングとは、一つの前提をなるべく詳しく展開することです。

 

小説や物語では、次の展開がどうなるのか気になり、ワクワクします。

そして、論文など、書き手の主張を読者に伝える文章においても同じです。

前提から思いもよらない着地点に至ることで、面白さを感じます。

 

自分の考えを余すことなく読者に示し、すべて出し尽くす。

そうすることで、より読み手が面白いと感じるのです。

『分かりやすさ』よりも『面白さ』

文章において、自分の主張は『分かりやすさ』よりも『面白さ』を重視すべきです。

 

主張の『分かりやすさ』とは、常識的な発想です。

例えば、『電車の優先席は必要だ』と主張されても『当たり前だろ』となります。

誰もが思いつくようなことを主張されて、面白いと感じるでしょうか?

別に聞く必要がないと思われます。

 

では、『面白さ』とは何か?

面白さ=非常識性であるといえます。

 

先ほどの電車の優先席の例だと、

『優先席は撤去すべきだ』という主張を聞くと『え?なんで?』と、

ちょっと興味が出るじゃないですか。

 

ただ非常識なことをいえば良いわけではありません。

それだと単純に常識がない奴だと思われるだけです。

非常識な主張に思えても、実は理由を聞くと正しいと思われることが重要です。

 

非常識な主張である『優先席は撤去すべき』が正しいかも、と思えれば面白く感じます。

例えば、こんな理由だとしたらどうでしょう。

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電車内の優先席は撤去すべきだ。

なぜなら、優先席があることで、人は良心を発揮する機会を奪われたからだ。

 

お年寄りや足の不自由な人に、自発的に席を譲る。

主体的に良心を発揮する姿を見ることで、周囲の人間は感動を覚えただろう。

今度は自分が席を譲ろうと、良心を発揮する良いスパイラルが起きていた。

 

しかし、優先席があると、どうだろうか。

本来は良心であると褒められるべき行為が、当たり前の行為となる。

周囲の人間に感動を与えることもなく、むしろ譲らないと非難の対象とされる。

さらに、お年寄りなども席を譲られて当たり前という心が芽生え、感謝をする心を忘れていく。

 

電車の優先席は、人の良心や感謝の心を奪うものであるから、

早々に撤去するべきだと言えるだろう

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まあ、僕が適当に考えた文なので、どう思うかは置いといて、

非常識な理由にも『なるほど、確かに正しいかも』と思える。

 

これが『面白さ』を出すためのポイントです。

 

PS.

本書を読んで一番参考になったのは、

ピーコック型とスネーク型についての記述です。

 

僕はついピーコック型、

つまり根拠などを列挙して書く癖がありました。

 

で、考えが浅はかであると書かれているのを見て、

まさにその通りじゃないか、とショックを受けました。

 

本を読むことで、自分の間違いに気が付ける。

そして、それを改善する方法を知ることができる。

 

ホント、読書はいいこと尽くしですね。