ネット業界や世界観を理解する~【ウェブ進化論 本当の大変化はこれから始まる】書評

こんにちは、哲也です。

 

近年、ビジネスでは、どんどんネットを絡めた事業が多くなっていき、今後ビジネスをするならネットを活用しないビジネスモデルは考えにくくなってきました。

IT業界に関する知識を深めておかないと、今世界でどんなことに関心が向けられているのか、理解することができなくなります。

そのため、IT業界に関する知識を深めるためにも、本書『ウェブ進化論』を読むことにしました。

 

以前読んだ【Googleー既存のビジネスを破壊する】の内容は、どちらかというと、Googleの存在が増していくことによる危険性に比重が置かれています。

本書ではGoogleが中心となって、今後世界に良い変化をもたらしていく、というGoogleを持ち上げるよな内容でした。

 

本書から僕が主に学んだことは、『日本企業と米国企業の違い』、『情報共有の重要性』、『学習の高速道路とその先の大渋滞』ということです。

日本企業と米国企業の違い

日本企業と米国企業の違いを言い換えると『あちら側とこちら側の違い』と表現できます。

『あちら側』とは、インターネット上の空間またはサービスなどを指し、『こちら側』とは、現実世界、パソコンなどを指します。

米国企業はGoogleを筆頭に、ビジネスの市場を『あちら側』へと移行させていっています。ざっくりとした感覚だと、ネット上でのサービスに取り組んでいる企業が多い。

それに対して日本企業は『こちら側』にとどまっています。より高性能のパソコン開発に取り組んでいる企業が多い。

これこそが、日本企業と米国企業との違いであると、本書の著者は説明しています。

 

最近では日本企業も米国企業にならい、ネットの業界へと移行しつつありますが、絶対数は圧倒的に少ないです。

まだまだネットを活かしきれていなく、米国に比べて『あちら側』については遅れています。

なぜ『あちら側』に取り組んでいくべきかというと、『あちら側』と『こちら側』の付加価値の争いが生まれるからです。

 

パソコンやスマホの性能は日に日に増していますが、その変化が分かりにくくなってきています。

例えば、非常に高品質な写真が撮れるスマホが出たとしても、今ではスマホの写真の画質がいいのは当たり前。

『こちら側』の付加価値は”あって当たり前”となり、人はそこに価値を感じなくなります。

 

しかし、『あちら側』の付加価値が生まれたのはつい最近で、まだまだ伸びしろが大きい。

そうなると、人がより重視するのは『あちら側』の付加価値であると目に見えているわけです。

だからこそ、『あちら側』に比重を移していくべきと言えます。

情報共有の重要性~メール型とライン型の情報伝達~

情報共有の重要性を理解するには、メールとラインの違いを考える事で理解できます。

メールは、閉じた情報のやり取りで、ラインは情報を共有します。

 

メールは、一斉送信の機能があるとしても(基本的には)1体1のやり取りです。

そのため、情報の秘匿性は保てますが、伝達のスピードは遅くなります。

一方ラインは、自分が送信した内容を、瞬時にグループ内の全員が知ることができます。

そのため、情報伝達のスピードは早くなります。

 

これは、メールを企業として、ラインをオープンソースとして例えられます。

企業は基本的に、情報は共有されません。そのため、隣の部署が何をしているのか分からない。基本的に情報の開示基準を決めるのは上の人間であり、一部の人しかその情報を受け取ることができません。

オープンソースとは、ネット上でプログラミングのコードが共有され、それを不特定多数の人間が改善を繰り返してできるソフトを指します。そのため問題が共有され、新しいアイディアが次々と生まれます。

そして、ライン、オープンソース的な情報伝達の手段を取り入れているのが、Googleです。

 

Googleでは、社内の情報を、社員が誰でも読めるブログのようなものに共有します。

共有された情報は一瞬で全員が把握することになりますが、重要なのは情報伝達のスピードだけではありません。

社員全員が注目することになるので、より重要な情報には多くの意見が次々と出されていきます。

自分に必要・重要な情報だけを受け取り、どうでもいいような情報には誰も反応しません。

情報の淘汰が行われているということです。

 

企業が余計な労力を使うリスクがあるのが、メール型の情報伝達で、やることが絞られていくのがライン型の情報伝達方法です。

そして、すべての事に言えることですが、やることを絞ったほうが、得る結果も多くなるものです。

学習の高速道路とその先の大渋滞

学習の高速道路とは、ある程度のレベルまで駆け上がるだけの教育インフラが整っていることを指します。

 

例えば、弁護士などになる方法は確立されていて、弁護士を目指すために何をすべきかは明確になっています。

しかし、教育インフラが整い、学習の高速道路を突っ走った先には、大渋滞が起きている。

誰もが一定のレベルまで駆け上がる環境が整っていることから、自分だけでなく、次々と他の人も追従していく。

その結果、弁護士になった人が溢れかえり、仕事がないという状態になってしまった。

 

そして、インターネットが普及したことにより、弁護士だけでなく、他の分野でも同じことが起きていきます。

このことのメリットとしては、標準的なレベルが向上することです。

デメリットは大渋滞に引っかかると、にっちもさっちもいかなくなることです。

 

それでは大渋滞から抜け出すためには、何が必要になるのか?

大渋滞から抜け出すには、独自性を追求するしかありません。

 

同じような教育を受けて、同じようなスキルを持った人が大量に増えたら、当然希少価値がなくなります。

以前までは高学歴、いい大学に入った人であれば、大企業に歓迎されました。

しかし、今では大企業にいい大学(東大、京大など)に入った人が集まるのは当たり前。

学歴+αを追い求めなければいけない時代に変化しているということです。

 

学習の高速道路の終着点にたどり着いた先に、何をすべきかを考える事が、これからの時代重要になるということです。

 

PS.

小手先の技術や情報だけでなく、本質を知ることが、他から抜きんでる方法だと思っています。

そのためには、うわべだけでななく、中身をちゃんと理解していなければいけません

ビジネスにおいて、ネットが日に日に重要性を増している中、こういったIT業界の世界観を知ることは非常に重要ですね。