今の時代の上司に本当に必要とされるコミュニケーション術~『シリコンバレー式 最強の育て方』世古詞一【書評】

今回読んだのは、世古詞一『シリコンバレー式 最強の育て方』です。

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今、会社で管理職をしている人の中には

『部下とのかかわり方が分からない』

という悩みを抱えている人も多いのではないでしょうか?

 

30~50代の世代からすれば、いわゆる【ゆとり世代】【さとり世代】と呼ばれる若手は、正直何を考えているのか理解できないかもしれません。

それは若手(部下)も同じで、この上司と部下の価値観の違いから、上手くコミュニケーションが取れないことも多いはずです。

 

上司が部下と上手くコミュニケーションを取るためには?

部下のやる気を出させる、自分から動くようになるには?

 

その答えを教えてくれるのが、本書『シリコンバレー式 最強の育て方‐人材マネジメントの新しい常識1on1ミーティング』です。

どんな人が読むべきか?

さて、本書をおススメしたい人は、

●部下が何を考えているのか分からない

●部下にやる気を出させたい

●上手くコミュニケーションを取っていきたい

といったような悩みを抱えている人です。

 

管理職に当たる人が読めば、部下とのコミュニケーションについて新たな発見を得ることができます。

 

本書のメソッドは、米国のシリコンバレーの企業では一般的に行われています。

それだけ結果が出ているメソッドということです。

 

最先端の人材マネジメントを学ぶことで、より良い部下との信頼関係を築くことに役立つはずです。

書籍の要約

『優秀な部下が突然辞めてしまう』

 

現在の管理職の人間は、部下が何を考えているのか分からない、という悩みを抱えていることだろう。

なぜこういった問題が起きるかというと、コミュニケーションの方法が不味いのだ。

 

部下とのコミュニケーションを密にするためには、1on1のミーティングが望ましい。

 

しかし、上司や部下は1対1の面談には無意識に嫌なイメージを持っているのが現状である。

なぜなら、面談が上司都合の一方的な対話となっており、そのため部下が心を開くこともないのだ。

この問題を解決するためには、上司と部下のコミュニケーションの場や方法を変えていかねばならない。

従来のコミュニケーションと1on1ミーティングの違い

部下とのコミュニケーションが取れていないというと、

『いや、自分は部下と話を良くするんだけど?』

と思う人もいるだろう。

 

しかし、それは多くの場合、結果(業績)を出すための情報交換をしているだけに留まっている

仕事の情報交換としてのコミュニケーションではなく、部下自身に関する話をしていかねばならない。

 

情報交換の対話と1on1ミーティングの違いは以下の通りだ。

情報交換の対話の特徴

●短期的な結果に関する話題

●上司は論理的に判断を下す
 
 
1on1ミーティングの特徴 
 
●テーマが抽象的
 
●共感的な姿勢で話を聞くことで、判断を引き出す(背中を押す)

1on1ミーティングは何故必要なのか?

なぜ1on1ミーティングが必要なのだろうか?
 
その理由は、部下が何をしているのか把握できなくなってきているからだ。
 
 
 
昔までは、部下が電話で会話をしている内容や電子メールの共有をしていれば、部下の行動を上司が把握することが出来た。
 
しかし、最近ではラインなどに連絡手段が変化してきており、部下の行動を把握することが困難になっている。
 
 
 
そういった時代だからこそ、シリコンバレーの最先端の企業は部下との1on1のミーティングを重要視している。
 
シリコンバレーでは、人材の取り合い合戦が繰り広げられている。
 
優秀な部下は、勤めている会社を見切って、他の会社へと転職してしまうからだ。
 
 
部下とのコミュニケーションの有無が、優秀な部下を会社に引き留める、部下にやる気を出させるキーポイントになるのだ。
 
 
 
このような1on1ミーティングの重要性を分かってはいても、なかなか実践できていない企業も多くある。
 
 
 
実践できない理由として、
 
『忙しい』『面倒くさい』『苦手意識』『自分はされたことが無かった』
 
というものがある。
 
 
しかし、先ほど述べた通り、1on1ミーティングの重要性は明らかだ。
 
 
1on1ミーティングを行うことで、得られるメリットの例としては
 
●上司と部下の間に信頼関係が生まれる
 
●精神的な不調の対策になる
 
●やる気のない部下が自発的に働くようになる
 
●評価査定の後、不満を持つ部下がいなくなる
 
●仕事に飽きた優秀な部下が再び情熱をもつ
 
●突然退社する人がいなくなる
 
などといったものがある。
 
 
例に挙げたメリットを必要としているのなら、ぜひ1on1ミーティングを活用すべきだ。
 

1on1ミーティングでの会話内容

1on1ミーティングで会話すべき内容は大きく分けて2つある。
 

一つは、信頼関係を築くもの。もう一つは、部下の成長を支援するものだ。

信頼関係を築く3つのテーマ
 
①プライベート相互理解
 
②心身の健康チェック
 
③モチベーションアップ
成長を支援する4つのテーマ
 
①業務・組織課題の改善
 
②目標設定・評価
 
③能力開発/キャリア支援
 
④戦略・方針の伝達
 
この信頼関係と成長支援の合計7つのテーマを活用して、1回30分程度、部下との面談を行っていく。
 
1on1ミーティングは、定期的に行う必要があり、最低月1回以上、出来れば2週間に1回はする必要がある。
 
 
 
上記の7つのテーマのうち、信頼関係のテーマについては毎回話す必要がある
しかし、成長を支援するテーマについては、1回の面談で一つ話すことになる。

1on1ミーティングを実践するにあたって

今までの上司と部下の関係では考えられないかもしれないが、1on1ミーティングにおいては部下を尊重する必要がある

 

なぜなら強制力が強いと、それだけで部下は心を閉ざし、プライベートの事などを話してくれなくなってしまうからだ。

 

1on1ミーティングを実践するうえで重要な点は、スケジューリングと空間を意識すること。

 

スケジューリングは、部下の予定を優先しつつも、出来るだけ決まった間隔で実施するように計画を立てる。

 

部下の意見を尊重するのだが、あまりにも気を使いすぎても、1on1ミーティングが実現しない可能性もある。

 

よって、多少は強制感が出るのは仕方のないことだろう。

 

空間とは、部下が会話をしやすいような環境を整えることだ。
広い密室に2人きりで会話をしていると圧迫感を感じてしまう。

 

何も職場だけにこだわらず、朝食をとりながらとか、カフェでとか、試行錯誤をする必要がある。

読後感想

さて、本書を読んで思ったのは、自己重要感を与えることが出来る上司は強いな、ということ。

書籍内で作者も言っていましたが、今の時代と以前までの時代とでは、昔と同じようなアプローチで部下のやる気を引き出すことは難しいです。

 

昔までは一つの会社に勤めていれば、終身雇用制度や順調なキャリアアップが保証されていました。

しかし、今の時代は変化が激しく、これらの保証はかなり脆いものになっています。

 

また、転職も徐々に一般化してきています。

わざわざ我慢してまで、同じ会社に勤めなければいけない理由も少ないです。

優秀な部下ほど、自分が会社にいる意味を感じ無くなれば、あっさりと会社を辞めることも珍しくなくなりました。

 

そのような中で、若手(部下)が

●同じ会社に留まる

●仕事に前向きに取り組む

には、部下の自己重要感を満たすことが必須なのだと思います。

 

自分が必要とされている。

そう感じることができれば、自然とやる気も出てくるものだからです。

 

 

今の若手は、根性がない、仕事に対する情熱が足りない、そう思われるかもしれません。

しかし、若手は若手なりの不安に悩まされていることが多いです。

 

大企業がつぶれることも珍しくない。

収入を増やすことが難しい。

年金がもらえなくなるかもしれない。

こういった将来への不安を感じています。

 

僕自身、以前まで公務員として働いていましたが、比較的安定していると言われる公務員でも、将来への漠然とした不安はありました。

 

職場の上司や年配の方が、

『退職金が年々下がってきている』

『昔はもっと給料が良かったのにな』

といっているのを聞いていて、

『今でそんなにひどいのなら、この先どうなるんだよ…』

と暗い気持ちになっていました。

 

こういった将来への不安を相談できる相手って、やはり人生経験の長い上司なんでしょうけど、改まって話すのも気が引ける。

普通、そう思うと思うんですよね。

 

これって上司と部下とのコミュニケーションが取れていないからで、仕事上の問題に関してのコミュニケーションしかしていなくて、相手の事が分からない。

相手の事が分からないから、相談しようとも思えないし、理解してもらえるとも思わない。

 

だからこそ、本書の1on1ミーティングのように、密なコミュニケーションが必要なんだろうなーと感じます。

 

自分が良く喋る人と、全く喋らない人とでは、相手に対して感じる感情も異なってきます。

全く喋らない相手の事は、無意識に悪く思ってしまいがちです。

 

僕の今の職場では、相勤者と2人で仕事をしています。

相勤者はちょくちょく変わるんですが、一緒に仕事をしていて

不愉快に感じる人

楽しいと思う人

という違いがあったんですよね。

 

しかし、最初は不愉快に感じていた人も、時間が経つにつれて負の感情が消えていきました。

何故かというと、話すようになって、相手の事がだんだん理解できるようになってきたから。

 

コミュニケーションの有無が相手に対する感情を大きく変えます。

上司と部下という関係であれば、なおさらです。

 

今回読んだ本は、ついつい軽視しがちなコミュニケーションについて、改めて重要性を学ぶことが出来た書籍でした。

部下を持つ人であれば必見の書籍だと思いますよ。

 

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3 件のコメント

  • 著者の世古です。この度は、拙著を取り上げていただきありがとうございます。かくも見事に要約できるものかと驚嘆しております!そしてかなり深く読み込んで頂いたことに感謝いたします。さらに、物事の本質を把握する能力と細部まで丁寧に(図まで作成)仕上げるお人柄にリスペクトです。
    自分で書いているのでわかるのですが、この本は切り口がたくさんあるのでかなりまとめるのが難しいのです。それを、しっかりとした軸を持ちながらとてもわかりやすくまとめられていらっしゃるなと思いました。これで本書のエッセンスはバッチリですね。ありがとうございました。

    • 初めまして、管理人の哲也です。
      まさか著者ご本人様がコメントを下さるとは思わず、驚いています。ありがとうございます^^
      書籍の魅力を出来るだけ損なわないように要約しようと努めましたが『上手く伝わるのだろうか?』と少し不安に感じていました。
      ですので、コメントにて要約の内容をお褒めいただき、ホッと安心しています。
      書籍の1on1ミーティングは、まさに、普段から感じている上司の世代との『ズレ』を埋める唯一の解決策だと感じます。
      ここまで丁寧にコミュニケーションを取れたら、全然違うはずだと。
      繰り返し書籍を読み返して、自分の血肉として身につけていきたいと思います。
      この度はコメントを頂き、重ね重ねどうもありがとうございました。

  • わかりやすかったです
    いま、就労支援に通っていて、
    1on1での話し合いに苦手意識をもっていたので、
    無職だから本買う値段が高いなぁ
    と昨日買うのを躊躇ったんですが、
    今日の帰りにこの本をかって、
    勉強してみたいと思いました。
    ありがとうございました
    (返信不要)

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