ビットコインの誕生秘話を知る~『ビットコインとブロックチェーンの歴史・しくみ・未来』【書評】

今回読んだのは、ニュー・サイエンティスト編集部『ビットコインとブロックチェーンの歴史・しくみ・未来』です。

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ビットコインや仮想通貨といった言葉が徐々に浸透してきていますが、これらについて詳しく理解している人は少数派だと思います。

 

僕自身、仮想通貨自体にあまり興味がありませんでした。

『なんか怪しいし、信用できないな~』みたいな^^;

 

しかし、こうした電子マネーは、今後主流になる可能性が高いです。

日本以外では、通貨の電子化の流れが顕著ですからね。

 

だからこそ、基礎的な知識くらいは身につけておくべきだと考え直し、今回本書を読んでみることにしました。

どんな人が読むべきか?

ビットコイン、仮想通貨、ブロックチェーン。

これらの言葉についてイマイチ理解できていない人が読めば、

●基礎的な知識

●仮想通貨誕生の歴史

●これからの発展性

などについて理解することができます。

 

なので、

●仮想通貨に興味がある

●仮想通貨のしくみついて詳しく知りたい

●多少は知識がないと恥ずかしいと思っている

といった人が読んでみると勉強になる書籍だと思います。

書籍の要約

ビットコインとは何なのか?

ビットコインとは暗号通貨と呼ばれるデジタル通貨である。国や銀行によって作られているわけではない。

ビットコインのようなデジタル通貨は、現在多くの種類が存在する。

 

ビットコインを手に入れる方法

ビットコインを手に入れる方法はいくつもある。

一つは、マイニング(採掘)だ。

ビットコインの取引台帳の追記作業を手伝った報酬として、新たなビットコインをもらえることである。

 

他には、すでにビットコインを持っている人から購入することもできる。

現在、マイニングは苛烈な競争を繰り広げているので、一般的な人はドルや円のような通貨とビットコインとを交換する。

 

ビットコインの誕生

ビットコインのアイディアを生み出したのは『サトシ・ナカモト』という人物である。

この人物は、個人であるのか、複数のチームであるのか、未だに詳細は判明していない。

 

ビットコインは当初、通貨としての価値はほとんどなかったし、一部のマニアしか知らないような代物だった。

しかし、2010年7月、テクノロジー関連のニュースサイトにてビットコインの話が掲載されたことをきっかけに、いっきにビットコインが広がることになる。

 

ビットコインに必須の暗号技術

ビットコインの基礎となる技術は、ずいぶんと前から開発されてきた。

その中でも、ビットコインに必須のツールの一つが『デジタル暗号』である。

 

このような暗号は、ハッカーやスパイによって技術が培われてきた。

彼らは、ネット上の活動を秘密裏に行うために、行動を暗号化し隠す必要があるからだ。

彼らが行動を秘密裏に行う必要があったために、ネット上の監視を逃れることができるダークウェブが誕生したのだ。

ブロックチェーンとは?

ビットコインが暗号通貨としての価値を保っているのは、ブロックチェーンという技術による。

 

普通、デジタル通貨は簡単に複製され、通貨としての価値をなさなくなる。

しかし、ブロックチェーンは、ビットコイン1枚1枚の所有者を記録し、取引がされるたびに更新される。

ブロックチェーンとは、超巨大な取引台帳なのだ。

 

この台帳(ブロックチェーン)はどこで保管されているかというと、暗号通貨を使う1台1台のコンピューターが、台帳のデータをダウンロードする。

つまり、どこか一か所で保管されているのではなく、いたるところに同一の台帳が存在する。

このような工夫がなされることにより、暗号通貨の複製を防ぎ、価値を保てているのだ。

ビットコインの採掘

ビットコインを採掘するとはどういうことか?

 

ビットコインは、不正防止のためにプルーフオブワークと呼ばれるシステムを採用している。

このシステムは、取引をブロックチェーンに記録するために膨大な計算処理を行うものだ。

この計算処理を一番最初に解き明かした人が、ブロックチェーンに取引を記載する。

そして、その報酬として新たなビットコインを受け取ることが出来るのだ。

 

しかし、この競争は苛烈であるため、個人で新たなビットコインを採掘することは、宝くじを当てるよりも難しいのが現実だ。

そこでコンピューターパワーを集めて採掘を行うマイニング・プールが出来始める。

このようなマイニング・プールの多くは、現在中国に集中している。

 

初期のビットコイン

初期のビットコインは、通貨としての使用先があまりなかった。

その中で発展していったのが『シルクロード』と呼ばれる違法サイトであった。

ビットコインは政府が管理しているわけではないので、こうした違法行為の取引やマネーロンダリングの手法に使えないか注目を集めていたのだ。

 

『シルクロード』では、ドラックなどが販売されていた。

しかし、多くの違法サイトが長続きしないように、シルクロードもまた、米国政府により管理者が逮捕されることになる。

シルクロードのようなサイトは、今もなお、ひっそりと存在する。

 

ビットコインは使用できるのか?

以前まではビットコインで買えるものは、違法サイトの商品くらいしかなかった。

しかし、今では徐々にビットコインで決済をできる店も増えてきてはいる。

だが、まだまだ普通の通貨やクレジット決済に代替えするようなレベルの普及率には達していないのが現状だ。

 

そもそもビットコインとはお金なのか?

ビットコインがお金であるかどうか、度々議論になることがある。

そもそもお金とは何か?という話になるのだが。

勘違いしがちなのは、お金と通貨は別物だということだ。

 

お金というのは抽象的な概念であって、そもそもは物と物の取引を記録する台帳がお金の役割を果たしていた。

しかし、経済が発達するにつれ、そのすべての取引を台帳に記録するのは現実的ではなくなっていく。

そのため、価値があるものと(国家などが)保証する『通貨』が生まれたのだ。

 

そういった意味では、仮想通貨のブロックチェーン技術は、お金の本来の役割を果たしているともいえる。

 

そしてビットコインのような仮想通貨がお金であるかどうかだが、これは未だにはっきりと定義されていない。

資産ではあるがお金ではないとか、金融商品であるだとか。

この議論に決着がつくのはまだまだ先の話だろう。

 

ビットコインの問題点とアルトコイン

最も普及している仮想通貨であるビットコインであるが、様々な問題点を抱えている。

一つは1秒当たりの取引回数だ。

クレジット決済は毎秒2万4000件の取引ができるのに対し、ビットコインは毎秒7件しか取引できない。

ビットコインで商品を購入しようとすると、承認されるのに10分間も待たなければいけないのだ。

 

ビットコインが人気を博すると、アルトコイン(代替コイン)が誕生し、急増した。

中にはビットコインの問題点を改善した改良版のようなアルトコインも出回っている。

 

しかし、このようなアルトコインにも問題はある。

なぜなら、アルトコインは発行が容易であるからだ。

既にある仮想通貨のコードを書き換えることで、簡単に新規の仮想通貨を発行することができる。

 

こうした新規のアルトコインはに人々が飛びつき、価格が跳ね上がる。

それを見越した発行者が、新規のアルトコイン発効前にある程度の「持ちコイン」を所有することがある。

すると、価格が跳ね上がった段階で持ちコインを投げ売りし、利益を得る。

新規のアルトコインは短いものだと数か月で姿を消すものもあり、こういったことは珍しいことでもないのだ。

 

仮想通貨だけにとどまらないブロックチェーン

仮想通貨に欠かせないブロックチェーン技術は、仮想通貨以外の分野への応用も検討されている。

国際送金であったり、ダイヤモンドの流通記録をつけたり(紛争ダイヤモンドの防止)、医療記録の保管であったり。

まだまだブロックチェーン技術も発展段階にあり、一般化するのは先の話だろう。

 

読後感想

本書を読んで、仮想通貨の歴史であったり、しくみについて、基礎的なところは理解することができました。

今はまだ一部の投機好きな人しか興味を持っていない分野ですが、今後間違いなく仮想通貨はコモディティー化(一般化)していくはずです。

 

こうした新しい発想だったり技術が出てくると、既存のものとのギャップが大きくて、なかなか受け入れがたいと感じるかもしれません。

でも、いつまでも食わず嫌いでいる場合でもない、と最近では感じています。

 

インターネットが誕生した時も、ネットがここまで普及すると考えていた人は少なかったと思います。

初期のネットは使い勝手が悪く、信頼性もなく、一部の物好きしか使用していなかった。

しかし、Googleの開発した検索エンジンなどのおかげで、今ではそれ無しの生活が考えれらなくなっています。

 

で、これは仮想通貨でも同じ事が起きるんじゃないかと。

今は一部の投機好きだけが注目、活用していますが、仮想通貨での経済が一般化していく。

こういうものって、早くに目を付けた人ほど、その後の動きが有利になるものです。

 

だからこそ、仮想通貨を買う・買わない、興味がある・ない、に関係なく、基礎知識を身につけておくべきかと。

未来の自分への投資だと思って、少しづつ知識を身につけるのは、悪い選択ではないと感じています。

 

 

それで、前置きが長くなりましたが、読後感想です。

 

まず本書を読んでいて思ったのは、文章が取っつきにくいな、と感じました。

なんていうのかな?

英文を直訳したような読みづらさ、みたいな。

原文の書体がそうなのか、翻訳が起因しているのか分かりませんが、ちょっと苦手な文体でしたね。

 

あと、細かいところですが、言葉の区別に疑問を感じる部分も。

ハッカーとクラッカーは区別してくれないと。

これらが混合されていて、ちょいちょい引っかかる部分があって、分かりにくさを助長していました。

 

あと、書籍の帯で『ミステリー小説のような面白さ』と書いてありますが、そこまで面白さは感じなかったです。

どちらかというと、教科書みたいな感じ。

タイトル通り、ビットコインやブロックチェーンの歴史やしくみ、未来についての基礎知識を身につける本ですね。

 

こういった問題点はあるものの、全く知識がない人が読むと役に立つのは間違いないのかな、と思います。

理解できないような言葉が出てくるわけではないし、おおよその概要を掴むことができますので。

 

でも、本書以外にもビットコインやブロックチェーン技術について書かれている本も多いので…

何冊か書店で立ち読みしてみて、一番とっつきやすそうな本を選んでみるのが吉かも。

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