落合陽一『日本再興戦略』書評~激動の時代の中、日本が再興するために必要な戦略とは?

どうも、こんにちは!

哲也です。

 

最近の日本は、暗いニュースが目立っているように感じます。

少子高齢化人口減少外資系企業の参入など、まるで日本には暗い未来しかないように思う人もいるかもしれません。

 

では、日本はこれから訪れるくらい未来に対して、ただじっと我慢するしかないのか?

そんなことをしていたら、本当に暗い未来にしかなりませんよね。

暗い未来を避けるには、明るい未来になるように行動しなければいけない。

 

では、日本がこれからの時代生き残るために必要なことは何なのか?

いったい何を変え、何をしていかなければならないのか?

 

現在の日本の問題点を洗い出し、

日本が再興するための戦略について語られたのが、

今回僕が読んだ落合陽一氏の『日本再興戦略』です。

日本再興戦略

落合陽一

書籍の内容

第1章:欧米という幻想

第2章:日本とは何か。日本人とは何か。

第3章:テクノロジーは世界をどう変えるのか

第4章:日本のグランドデザイン:少子高齢化・人口減少という大チャンス

第5章:日本政治再興戦略:新時代の民主主義、地方自治、外交

第6章:日本人再興戦略:新時代の教育、大学、会社、リーダー、コミュニティ

どんな人にお勧めか?

●ビジネスマン

●日本に対して暗い未来を感じている人

●今の日本に危機感を感じている人

●将来のビジネスの方向性を探っている人

などが読めば、漠然と感じている不安を解消出来たり、今後のビジネスに活かせそうなヒントを得ることが出来ます。

 

著者情報

著者である落合陽一氏については、すでにご存じの方も多いでしょうが、簡単に紹介します。

 

筑波大学情報学群情報メディア創成学類卒業。

その後、東京大学大学院学際情報学府博士課程修了し、現在は筑波大学の准教授として研究などを行っています。

 

また、ピクシーダストテクノロジーズ株式会社のCEOでもあり、

同社では波動工学、デジタルファブリケーション、人工知能技術を用いた空間開発事業などを行っているようです。

 

落合氏が執筆し、過去に出版された本として、

『静かなる革命へのブループリント – この国の未来をつくる7つの対話』共著

『魔法の世紀』

『これからの世界をつくる仲間たちへ』

『超AI時代の生存戦略 – シンギュラリティ<2040年代>に備える34のリスト』

などがあります。

読後感想

本書のような、日本が今後活躍するための戦略について語られる書籍はいくつかあります。

しかし、日本人の文化や歴史をもとに展開される主張は、オリジナリティがあって、面白かったです。

 

例えば、日本人は、『欧米』に対して憧れというか、劣等感のようなものを感じていますが、

そもそも、『欧米』など存在しないという事を、本書を読んで初めて知りました。

 

『欧米』という言葉は、欧州と米国を足したようなものですが、実際には欧州と米国では全く文化などが異なる。

また、欧州の中でも、ドイツ、フランス、イタリアなど、それぞれの歴史、文化は違う。

それなのに、欧米という言葉で語るからこそ、ワケが分からなくなる。

だからこそ、一括りにするのではなく国の単位で考えるべき

 

と、いうようなことは、言われるまでハッキリと意識したことがないことだったので、僕自身、新しい気付きを得ることが出来ました。

 

さて、他にも書籍を読んでいていくつか気付いたこと、感じたことがありましたので、それについて書いていこうかと思います。

ビットコインを守る必要があるのか?

書籍内で、日本人はビットコインを守っていかなければいけないという主張があります。

 

なぜかというと、

ブロックチェーン技術を活用したトークンエコノミーを構築するためには、

仮想通貨を取引に使えるものとして定着させる必要があるからです。

 

仮想通貨を日本で流通させることは、確かにこれからの日本にとって最重要な課題なのは間違いない。

しかし、基軸通貨としての仮想通貨に、ビットコインはなれないと僕は考えています。

 

書籍内でもいくつか問題点が語られていましたが、一つはマイニングにまつわる問題です。

ビットコインは、Pow(プルーフオブワーク)と呼ばれる計算承認によって、取引データの承認作業をしています。

しかし、この計算承認には莫大な電気代がかかるわけです。

 

それで、この効率が悪いシステムを改良しないのかというと、マイニンググループからの妨害があるので出来ないのが現状。

何故かというと、マイニングをすることで、報酬として何枚かのビットコインを得ることが出来るんですが、

計算承認を廃止して、その他の承認方法にしてしまったら、マイニンググループが儲からない

 

だからこそ、電気代の無駄をなくすためだとか、取引の高速化をすべきなのに、出来ない。

こういった理由があるからこそ、投機商品としての役割しか持てないのが、ビットコインだと思うからです。

 

また、ビットコインのような匿名性の高い通貨は、各国がマネロンに使われることを危惧して、規制を強めていく一方。

非中央集権型の通貨は、夢のようですが、実現にはまだまだ課題が多いと感じます。

 

でも、日本が仮想通貨を流通させるためにはどうすればいいのか?

非中央主権型の通貨ではなく、中央集権型の通貨を普及させることを優先するべきだと思うわけです。

 

MUFGコインやJコインなどの『1コイン=1円』というような、法定通貨の延長戦上の仮想通貨を普及させる。

 

そうして仮想通貨の仕組み、存在をコモディティ化した後に、

非中央主権型の通貨、

もしくは世界共通通貨を実現させるのが、現実的ではないでしょうか。

人口減少がチャンスについて

書籍内で、これからの日本の人口が減少していくことはチャンスであると語られています。

なぜなら、世界に先駆け高齢化社会を迎える日本は、それにまつわる商品、サービス、技術的課題などに、真っ先に直面する。

すると、高齢化社会でのビジネスを、全世界に輸出することが出来ます。

 

また、人口が減少することで、労働力が減少します。

すると、減った労働力を補うために、ロボットなどを活用し自動化を進める必要性が出てくる。

他の国では、労働する人が反発する可能性などが高く、ロボットを活用した自動化の普及が遅れると思われる。

しかし、日本では必要性があるために、反発する勢力は少ないというわけです。

 

このように、人口減少がチャンスであるという主張は、

神田昌典の【2022-これから10年、活躍できる人の条件】でも語られていました。

 

神田昌典も、落合氏と同様に、人口減少はチャンスであると捉え、これからはアジアに経済の中心が動くと予想しています。

すると、これから高齢化社会を迎えていくアジアの中で、日本という国が高齢化社会先進国になる。

日本で洗練されたサービスをアジアの国々に輸出することは、チャンスであるといっています。

 

そう考えてみると、人口減少は、確かに不安材料ではなく、日本が盛り上がるチャンスと言えそうですね。

 

ただただ、未来に対して不安に感じるのではなく、何が出来るのかを考え、チャンスを見出していく。

これこそが、これからの日本に求められることかもしれませんね。

まとめ

本当に、ここ最近は、暗い未来が訪れるというような悲観的なニュースが多いです。

しかし、本書のような書籍を読むと、希望を持つことができます。

 

これからの日本は、間違いなく今の状態からは変化していかなければいけない。

でも、それを一部の人が実現しようとしても、周囲の人が同じ気持ちにならなければ意味がない。

そういう意味で、落合氏のように、日本をより良くしていこうというリーダー的な人がいるのは、かなり心強いと思います。

 

本書の内容は、日本人の誰もが意識して、変化していかなければならない事ばかりです。

ぜひ、多くの人に読んでほしいと思える書籍でした。

日本再興戦略

落合陽一

PS.

ちなみに、書籍内で落合氏が大学発のベンチャーに投資すべきというようなことを言っています。

大学発のスタートアップについては、下記の書籍が面白かったので、興味があれば読んでみてくださいね。

『テクノロジー・スタートアップが未来を創る』書評~最先端技術を駆使して起業を目指す!

 

PPS.

先日のコインチェックの事件は、本当に残念です。

これから日本の仮想通貨市場が盛り上がっていくときに、まさに出鼻をくじかれたような事件。

コインチェックの管理体制の問題もあるでしょうが、それ以前に、こういった行為を働くクラッカーの存在が腹立たしい限りです・・・

できるだけ、早期に解決してほしいですね。